管路の水圧試験を行う場合にどのような方法がありますか?
Q12-3
- 管路の水圧試験を行う場合にどのような方法がありますか?
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ダクタイル鉄管管路の布設後に水圧試験を行う場合、呼び径800以下の中小口径では管路へ充水後、所定の水圧を負荷し、一定時間保持してこの間の圧力変化によって判定する管路水圧試験が行われます。また、呼び径900以上の大口径管路では、水圧試験機(以下テストバンド)による水圧試験が一般に行われています。
1.充水による管路水圧試験を行う場合の注意点について
水圧試験は急激な加圧により管路を破壊することがないよう、空気弁等から管路内の空気を十分に排気しながら時間をかけて充水し、次の点に注意して実施してください。
1)管路に負荷する水圧は、設計水圧以下としてください。
2)水圧試験は管路に充水後一昼夜程度経過してから行うようにしてください。
3)水圧試験は、コンクリート防護工の施工や管端部の抜け出し等がないよう適切な防護措置を行った後に実施してください。
なお、水の代わりに圧縮率の大きい空気(エアー)を用いた管路試験は、試験装置の飛散や付属設備の破損等、作業には重大な危険を伴うため絶対に行わないでください。
管路水圧試験の例2.テストバンドによる水圧試験を行う場合に注意する点について
テストバンドによる水圧試験は重量の重いテストバンド狭い管内で取り扱うことになるため、転倒などの危険を伴う作業となりますので十分注意して作業を行ってください。また、次のような管路状況では試験が実施できない場合があります。
1) 管路勾配が5%を超える場合は有効な滑落防止措置を実施してください。また、10%を超えるとテストバンドの移動や固定が困難となり、水圧試験を実施できない場合があります。 2) 内径が異なる2つの継手間でその段差が大きい場合は、水圧試験を実施することができません。 3) 管路の途中に曲管が配置されている場合、11-1/4°曲管程度であれば通過しますが、それ以上の角度ではテストバンドが通過できない場合があります。 4) 管路にバタフライ弁が配置されている場合は、弁体が支障となりテストバンドは通過することができません。
(参考:呼び径1200 テストバンドの重量本体約290kg、加圧ポンプ約40kg)