配管図のHB、VB、CBとは何ですか?
   
曲管の向きを表す記号であり、次のような意味になります。
 
<H.B> [Horizontal Bend] <V.B> [Vertical Bend] <C.B> [Combination Bend]
管路の屈曲点で曲管を水平に設置する。
縦断勾配の変化点で曲管を垂直に設置する。
曲管を水平および垂直にも変化している屈曲点に設置する。
   

耐震継手の伸縮余裕代が有効長の±1%、離脱防止力が3DkNは、何を基準に設定されているのでしょうか?
   
地震によって発生する地盤ひずみは、地震の強さ、地盤の固有周期地震波の伝播速度から算出できます。
   例えば、軟弱な地盤想定し、地震動の加速度Aを4m/s2、地盤の固有周期Tを0.8S、地震波の伝播速度Vは100m/sとした場合、地盤のひずみεは、
ε=TA/2πV≒0.005
となり、約0.5%となる。埋設管の挙動が地盤の挙動とほぼ一致することから、地盤ひずみをすべて継手部で吸収するとし、かつ、余裕係数(安全率)を2として継手の伸縮量を有効長の±1%とした。
また、離脱防止力3DkN(D:呼び径(mm))は次のように決めた。地震時に継手に掛かる抜け出し力(F)は、次式で表せる。
F=μπDL/4

μ: 地震時における単位面積当たり摩擦力
D : 管外径(≒呼び径とする)
L : 地震波の波長

μ=10〜20kN/m2、L=100mとし、余裕(安全率)4〜2をみこんで、3DkNとした。
   

配管時に水の流れ方向や施工方法に対して受口の向きは考慮する必要がありますか?
   
配管のしやすさには影響しますが、水を流すという管路の機能上は特に考慮する必要はありません。
   接合された継手部の内側を見ると、受口の奥と挿し口端部の胴付部に若干の隙間ができます。この隙間は、継手を真直ぐに接合した場合は極めて小さなものですが、曲げ配管を行うと曲がりの背中側が必ず少し開いています。管内の水の流速はせいぜい毎秒数m程度なので、この隙間に満たされている水が動くことはほとんどなく、管内を流れる水に対する影響は極めて小さいものといえます。しかも、この隙間は内側から見ると単なる凹部に過ぎず、受口の向きによって隙間の状態が大きく変わるわけではありません。したがって、受口の向きが水の流れ方向に影響を与えることはないといえます。
一般に傾斜配管や伏せ越し部などで管が斜めに配管される場合は、受口が上を向くようにして下から上に配管するほうが施工は容易ですが斜め配管の距離が短ければ、管を陸組みすることによって受口が下を向いた配管も可能です。
 したがって、これまで流れの向きと受口の向きを一致させたり、傾斜部で受口を上向きにするといったことが慣例的に行われてきた場合もありますが、特にその必要はないといえます。
   

異形管に直接継ぎ輪を接合しても良いのでしょうか?
   
異形管に継ぎ輪は直接接合するべきではありません。
   管の挿し口外径寸法には所定の許容差が決められており、この許容差範囲を満足する製品が出荷されています。切用管や小口径の直管であれば、受口のごく近傍を除いてほぼ管全長にわたってこの許容差が確保されていますが、異形管は直管と製造方法が異なるため、規格上挿し口先端から受口に挿し込まれる必要な範囲しかこの外径許容差が確保されていません。したがって、異形管の挿し口と継ぎ輪を接合すると、継ぎ輪は軸方向に自由にスライドできるため、施工時に少しずれるとこの許容差範囲をはずれたところで接合されることが有り得ます。この場合は管の寸法が確保されていないところで継手を接合することになるため、水密性は保証できなくなります。特に曲管の場合に継ぎ輪が曲管側にずれると接合部が曲管の屈曲部分にかかる場合があり、正しい接合ができなくなります。また、挿し受片落管で継ぎ輪が縮径部の方にずれた場合は、外径が小さいところで接合され漏水に至ることも考えられます。したがって、このような危険を避けるため、異形管に継ぎ輪を直接接合することは避けるべきです。

   

継ぎ輪を用いた場合の管路長の計算方法は?
   
接合形式によって計算方法が異なりますので注意が必要です。
   一般的な配管用として使用されるK形やT形の場合は、地震時や不同沈下などに対する挿し口の伸び出し余裕代をできるだけ多く確保するため、継ぎ輪内の挿し口同士の間隔は管の落とし込みができる最小限に施工することが重要です。従って、設計上は、継ぎ輪内の挿し口間隔はないものとして管の有効長から管路長を計算します。
 一方、U形の場合は、受口の中に押輪、ボルト、継ぎ棒がセットされるY寸法分の胴付寸法がありますので、継ぎ輪の場合はこのY寸法の2倍と中輪の幅を加えた寸法だけ挿し口の間隔が開きます。同様に、耐震管路用のS形、SII形、NS形継ぎ輪では、挿し口間に地震時の縮み代に相当する標準間隔(y1)を確保します。従って、いずれも管の有効長にこれらの挿し口間隔を加えて管路長を計算する必要があります。
 なお、これらの接合形式別、口径別の挿し口間隔については、日本ダクタイル鉄管協会発行の接合要領書などをご参照ください。
   

曲げ配管が必要な場合、許容曲げ角度一杯まで曲げて設計してもよいのですか?
   
許容曲げ角度一杯までの曲げ配管は可能ですができる限り避けるようにし、適切な曲管を使用するようにしてください。
   ダクタイル管の曲管の曲がり角度は最小でも 5° 5/8 までですので、それ以下の曲げ配管は直管の継手部で行います。ただし、設計段階から許容曲げ角度一杯まで曲げてしまうと、施工時の誤差や不同沈下などによる施工後の継手の屈曲を吸収する余裕が少なくなってしまいます。
また、継手を曲げると曲がりの外側の挿し口が伸び出すため、耐震性が低下することにもなります。このため、曲がり部には極力適切な曲管を使用するようにし、どうしても継手を曲げる必要がある場合は許容曲げ角度の二分の一程度までになるよう設計することが望ましく、このことは「土地改良事業計画設計基準(設計『パイプライン』)」(平成10年3月:農林水産省構造改善局)においても規定されています。一般に、シールド内に配管する場合やパイプインパイプエ法で管路を更新する場合などでは、管長を短くしてでも許容曲げ角度の二分の一以下となるように設計されています。
 なお、エンドユーザーの仕様書で設計時に許容される曲げ角度が設定されている場合もありますので、事前にご確認ください。
   

推進工法用ダクタイル管の植込みボルトレスタイプと植込みボルト付きタイプの使い分けは?
   
 T形、U形およびUS形の推進工法用ダクタイル管には、植込みボルトレスタイプと植込みボルト付きタイプの2種類があり、一般に植込みボルトレスタイプが使用されています。また、植込みボルト付きタイプは機械推進で管のローリングを防止する場合などに使用されます。
   推進工法にダクタイル管を使用することが広く普及してきたことから、昭和50年に「日本鋳鉄管協会規格」として推進工法用ダクタイル管の規格が制定されました。
当時は比較的短距離の直線推進がほとんどであり、推進施工時の直線性を確保するという観点から、植込みボルト付きタイプのみが規格化されました。その後、推進工法の施工技術が進歩し、長距離推進・カーブ推進も可能になってきたことから、推進施工時の方向修正やカーブヘの追従性、さらには施工完了後の管路の地盤変動順応性を高めるため、平成5年に植込みボルトレスタイプが規格に追加されました。
 現在は植込みボルトレスタイプの推進管が一般に使用されていますが、機械推進で掘進機のローリングを防止するために掘進機に後続する数本の管を緊結する必要がある場合や、刃口推進で刃口と先頭管を緊結する必要がある場合などには、植込みボルト付きタイプの推進管が使用されています。
 なお、推進機械の性能の向上、カーブ推進工法の増加に伴い、最近の規格改正で植込みボルト付きタイプの推進管が削除されました。(先頭管については別途規定)
   

NS形やSII形管路において空気弁用のフランジ形T字管に接続する直管にライナは必要ですか。
   
必要です。
   NS形やSII形のフランジ付きT字管は異形管です。一般に、異形管の挿し口外径寸法は接続される直管の受口の呑み込み寸法に若干の余裕をみた範囲のみが正規の外径許容差を満足するように製作されています。このため、この範囲を外れた部分にゴム輪がくるような状態で直管を接続すると水密性が保証されません。NS形とSII形の異形管挿し口の場合は、この外径寸法を保証している範囲が直管の受口にライナをセットした状態での呑み込み量あるいは異形管の受口の呑み込み量の範囲を想定して製作されていますので、ライナをセットせずに直管受口を接続すると所定の状態よりもさらに入り込んだ不適切な位置で接続される可能性があります。このため、水密性に問題が生じる可能性がありますので、フランジ付きT字管に限らず異形管の挿し口に接続される直管受口には必ずライナをセットするようにしてください。
   

配管図上でのダクタイル鉄管記号について教えてください。
   
配管図上でのダクタイル鉄管は、接合形式ごとに下表のような記号で表されます。
また、SII形、NS形の管路で、異形管まわりなど水圧による不平均力に耐えるよう管路を一体化する部分では、直管の受口にライナを装着する必要がありますが、その場合は記号の受口部分を黒く塗りつぶします。

   

耐震管の3種管は、何故切管できないのですか。
   
3種管で溝切りを行うと、溝部の管厚(残肉)が薄くなり、NS形、SII形、S形が有する離脱防止性能を確保できないからです。
但し、NS形は継ぎ輪に接合する場合に限り、切管用挿し口リング〔タッピンねじタイプ(継ぎ輪接合用)〕を用いれば、3種管(既設管)でも切管できます。
   NS形、SII形、S形などの耐震継手ダクタイル鉄管は、地震時に地盤が大きく動いた時に挿し口突部とロックリングが引掛かり継手の離脱を防止する構造となっており、これら耐震継手は3DkN(D:管の呼び径mm)もの引張り力にも耐えることができます。
 工場から出荷される管には、溶接により挿し口突部が取り付けられていますが、施工現場で切管をする場合には、現地でこの挿し口突部を形成する必要があります。図1のように専用工具を用い切断・溝切りを行い(NS形の場合はテーパ加工も行う)、この溝部に各々の切管用挿し口リングを取り付けて挿し口突部を形成します。
 挿し口に溝切りを行うと管厚の薄い3種管では表1のように溝部の管厚(残肉)が薄くなり、3DkNの引張り力に耐えることができません。このため、NS形、SII形、S形(呼び径500〜1600mm)などの耐震継手ダクタイル鉄管の切管は、1種管およびS種管(S形の場合はDPF管種も可能)に限定しています。

 
注1)S形は呼び径500〜2600oまで製品化されています。
   

NS形継ぎ輪にSII形栓を使用しても良いですか。
   
NS形継ぎ輪にSII形栓の使用は可能です。
ただし、SII形栓を接合する側のNS形継ぎ輪のロックリングおよびロックリング心出し用ゴムは取り外してください。
   ロックリングおよびロックリング心出し用ゴムは、SII形栓挿し口挿入の支障となりますので接合前にこれらを取り外し、その後、バックアップリングとゴム輪を使用して通常の接合を行ってください。
 なお、NS形継ぎ輪ではなくNS形直管で栓止めを行う場合は、挿し口に被せる帽がありますのでこれを使用してください。

フランジふたと栓はどのように使い分けるのですか。
   

 管路末端部には「栓(帽)」または「フランジふた」を接続して、管路末瑞の閉塞(以下、栓止めという)を行います。一般には通水・水圧試験時の利便性より、「栓(帽)」が使用されます。
 ただし、「栓(帽)」は最大使用静水頭が75mですので、それ以上の水圧が負荷される管路では、「フランジふた」を使用する必要があります。「フランジふた」につきましては、呼び圧力、10K・16K・20Kがあります。

 管路末端部(以下、管末部という)では何らかの方法で栓止めをしなければなりませんが、一般的には、通水・水圧試験時の利便性を考慮して、空気抜きおよび充水加圧用配管を接続可能なねじ孔を有する栓(NS形では帽)が使用されます。

<栓または帽による栓止め>
  次の栓および帽が規格化されています。

K形栓 呼び径75〜1500mm  (注)KF形受口にも適用可能
T形栓 呼び径75〜 250mm  
SII形栓 呼び径300〜 450mm  
NS形帽 呼び径75〜 450mm (注)一部の口径では栓も市販されている
NS形栓 呼び径500〜 1000mm  

 管末が受口の場合はそのまま栓が取り付けられますが、管末が挿し口の場合はそのまま帽を、または継ぎ輪や切管を接続して栓を取り付けることになります。また、上記のK、T、SII、NS、KF形継手以外の管路では、管末部のみを上記の接合形式にする必要があります。

図1 管末が挿し口の場合の栓止め例

<フランジふたによる栓止め>
次の場合は、栓(帽)ではなく、フランジふたによる栓止めを行います。
1.静水頭が75mより高い場合
 栓(帽)の最大使用静水頭は75mであるため、これ以上の水圧が作用する管路ではフランジふたによる栓止めを行います。
2.呼び径1600以上の管路の場合
 栓の最大管径はK形の呼び径1500であるため、これ以上の管径では、管末部に短管1号、2号等を接続してフランジふたによる栓止めを行います。

図2 呼び径1600以上の大口径管の栓止め例

3.管末がフランジ継手(例:バルブ止め等)である場合
 直接フランジふたが取り付けられ、経済的です。
 ただし、管路延伸の計画がある場合や空気抜きなどを設置する必要がある場合は、短管1号(2号)+栓(帽)とすることもあります。
 なお、フランジふたには栓(帽)のような空気抜きおよび充水加圧用のねじ孔がないため、空気抜きなどを設置する必要がある場合は、管末の直前にフランジ付きT字管等を配置し、このフランジに排気管・充水加圧用管を取り付ける必要があります。
 なお、栓止めについては以下の点にご注意下さい。
1)不平均力による継手の抜け出し
 栓(帽)やフランジふたには水圧による大きな不平均力(=管断面積×水圧)が発生しますので、十分な不平均力対策が必要です。
 管末部の近傍に継ぎ輪や切管が配置されている場合は、十分な一体化長さが確保できているかどうか、特に注意して下さい。
2)栓(帽)やフランジふたの飛来による事故防止
 栓(帽)やフランジふたを取り外す場合には、十分に空気抜き作業を行ってから、取り外して下さい。空気抜きが不十分な場合は、栓(帽)やフランジふたの取り外し作業中に栓(帽)やフランジふたが飛ばされ死亡事故になることがあります。このため、取り外し作業中は必ず横に立って作業を進め、万一の際に備えて下さい。

   

片フランジ管などの異形管を切断して配管しても良いのでしょうか。
   
 管の外径には所定の寸法許容差がありますが、この許容差は接合性や水密性に影響を与える挿し口端部側の必要な範囲だけに規定されたものです。逆に言えば、この範囲以外の管の外径が許容差を満足していなくても製品規格上問題にはなりません。
 片フランジ管などの異形管の場合は、呼び径にもよりますが、寸法許容差を満足している挿し口端部側以外の外径が少し大きめに製作されている傾向があります。このため、異形管の切断はトラブルの原因となる可能性がありますので、切断して配管しないで下さい。
   

耐震管路で構造物との取合い部はどのように設計すれば良いのでしょうか。
   
 構造物の取合い部は地震時に構造物と地盤の間に大きな相対変位が生じるため、管路が被害を受ける可能性が高い箇所といえます。このため、下図に示すようにNS形、SII形、S形継ぎ輪を2個使用して想定変位量を吸収できるように設計します。

 この場合に吸収できる地盤変位量は次式で求まります。
 ここに、継手屈曲角は配管施工時の許容屈曲角で計算しており、設計時はこの範囲で検討することが望まれます。  

 δ1=Ltan2θ1
ここに、δ1
吸収可能な地盤変位量(設計時)
L
管長
θ1
配管施工時の許容屈曲角

 また、耐震継手は地震時には許容屈曲角よりもさらに大きな最大屈曲角まで曲がること ができます。このとき、最大の変位吸収量は次式より求めることができます。

 δ2=Ltan2θ2
ここに、δ2
吸収可能な地盤変位量(地震時)
L
管長
θ2
地震時に曲がり得る最大屈曲角

 なお、許容屈曲角と最大屈曲角については、日本ダクタイル鉄管協会発行の技術資料「NS形・SII形・S形ダクタイル管路の設計(JDPA T 35)」をご参照ください。

図 継ぎ輪による変位吸収状況

   

高機能ダクタイル鉄管の管路設計はどのように行うのですか?
   
 高機能ダクタイル鉄管の管路設計は次の通り簡単に行うことができます。
(1)必要な管厚は、従来と同じ管厚計算式で求めることができます。
(2)呼び径400以下のNS形ダクタイル鉄管管路の曲管部およびT字管部の一体化長さは、早見表(適用条件が満たされる場合)から選定することができます。また、それ以外の継手形式、呼び径、あるいは片落管と管端部および仕切弁部については、土かぶり、設計水圧などの設計条件に応じ、従来と同じ方法で一体化長さを計算します。詳細な計算方法は、JDPA T 35「NS形・SII形・S形ダクタイル鉄管管路の設計」に示されています。
 
(呼び径150、設計水圧1.3MPaの場合の例)
45°曲管の前後に1mを確保する。 曲がり確度が大きくなる方向にあり、合成角が45°を超えているため、それぞれ6mを確保する。 T字管の枝管側に6m、本管側に1mを確保する。 T字管と45°曲管の一体化長さをそれぞれ確保する。この場合、T字管と曲管が直結されているため、上記の一体化で両方を包含している。
 
(3)高機能ダクタイル鉄管は、「水道施設耐震工法指針・解説」(1997年)において考慮されている地震動レベル2や液状化による地盤変状に対して安全性を有しているため、通常、耐震計算による安全性の証査は不要です。
   

溝形フランジ(RF形−GF形)の施工管理はどのように行いますか。
   
 溝形フランジ(組み合わせ:RF形−GF形)は、使用するガスケットによりメタルタッチの場合とメタルタッチでない場合の二種類あり、それぞれ施工管理方法が違います。
 
1.メタルタッチの場合(GFガスケット1号を使用)

フランジ面間に1o厚のすきまゲージが入らないことを確認します。さらに、ボルトにゆるみがないことの確認として、すべてのボルトが60N・m以上のトルクであることを確認します。

 
 
2.メタルタッチでない場合(GFガスケッ2号を使用)
フランジ面間の間隔をすきまゲージにて円周4箇所測定し、その値が標準間隔の範囲内にあることを確認します。さらに、すべてのボルト・ナットが容易にゆるまないことを確認します。
標準間隔の範囲内にあることは、上限のすきまゲージが挿入できず、下限のすきまゲージが挿入できることにより確認します。
標準間隔については、下表を参照してください。
   
 
表1 メタルタッチでない溝形フランジの標準間隔
 
単位:mm
 
呼び径
標準間隔
下限
上限
75〜900
3.5
4.5
1000〜1500
4.5
6.0
1600〜2400
6.0
8.0
2600
7.5
9.5
   
 
   
   

どのような箇所にライナが必要ですか。
   
 NS形・SII形の異形管挿し口を接合する直管受口及び、一体化長さの範囲内にある直管挿し口・切管挿し口を接合する直管受口に必要です。
 
   

呼び径500以上のNS形で既設管と連絡する場合、どのような方法・注意点がありますか。
   
 呼び径500以上のNS形は1種類の管種(DS種)しかありません。また、挿し口がKF形・US形等の異種継手管はありません。具体的な連絡方法の例を下表に示します。
 なお、既設管接続部が必要一体化長さの範囲内であれば、別途、ライナ設置・離脱防止金具などによる防護を考慮する必要があります。
 
既設管接続部
接続管様態
モデル図
管  種
受口・挿し口
S形管
受口
直管を接合
乙切管を接合
挿し口
直管・甲切管を接合
KF(UF)形管
受口
直管・甲切管を接合
乙切管を接合
挿し口
直管・甲切管を接合
US形管
受口
直管・甲切管を接合
乙切管を接合
挿し口
直管・甲切管を接合
K(U)形管
受口
直管・甲切管を接合
乙切管を接合
挿し口
直管・甲切管を接合
既設管を切断
   

継ぎ輪はどのような箇所に使用しますか。
   
 継ぎ輪は両受口の異形管であり、一般に使用箇所は以下のケースになります。なお、耐震継手の継ぎ輪にはライナがありませんので、耐震管路の場合は一体化長さの範囲外で使用します。やむをえず一体化長さの範囲内で使用する場合は、市販の継ぎ輪用離脱防止金具を用います(NS形呼び径75〜600)。
 また、異形管の挿し口に継ぎ輪を接合すべきではありません(接合要領書、施工編QA、設計編QA参照)。
 
 
   

NS形の切管有効長の最大長さを教えてください。
   
 管の切断は切断部の外径又は外周長を実測し、外径許容差を満足していれば加工可能です。呼び径300以上については、受口側に白線が表示されている切用管を使用する必要があります。
 NS形の切管最大長さは、甲切管では全口径共通で、一般に目安は『有効長−200mm』になります。また、乙切管の目安は、呼び径250以下は『有効長−500mm』、呼び径300以上は『有効長−1000mm』となります。
   

パイプ・イン・パイプ工法用管(PN、PII)と他継手との接合はどのように行うのですか。
   

(1)パイプ・イン・パイプ工法用管(PN、PII)の呼び径300〜1100の管外径は、JIS G 3443(水輸送用塗覆装鋼管)の外径と同じであり、受挿し短管を用いることにより、NS、S、K形など一般のダクタイル鉄管と接続が可能です。

 
(2)呼び径1200〜1500の管外径は、S、K形などと同じであるため、一般のダクタイル鉄管と直接接続が可能です。
 
(3)既設管が鋳鉄管で、外径がNS、S、K形などと同一の場合は、一般の片落管を使用してい接続します。インチ管の場合は特殊受挿し短管、特殊継ぎ輪などを用いて接続します。また、立坑を設けずに、連絡管(特殊品)を用いて既設管内で接続することも可能です(ただし、呼び径800以上)。
 
なお、詳細は、日本ダクタイル鉄管協会技術資料「ダクタイル鉄管によるパイプインパイプ工法 設計と施工、JDPA T 36」をご参照ください。(コチラからダウンロード可能です)
 
   
 
呼び径
管外径(mm)
パイプ・イン・パイプ工法用管
(PN、PII形)
一般のダクタイル鉄管
(NS、S、K形など)
D'2
D2
300
318.5
322.8
350
355.6
374.0
400
406.4
425.6
500
508.0
528.0
600
609.6
630.8
700
711.2
733.0
800
812.8
836.0
900
914.4
939.0
1000
1016.0
1041.0
1100
1117.6
1144.0
1200
1246.0
1350
1400.0
1500
1554.0
   

NS形挿し口加工をタッピンねじで行う際、切管長の算出方法を教えてください。
   
 呼び径75〜450のタッピンねじタイプの切管用挿し口リング(継ぎ輪接合用を除く)を取り付けると下図のように管の有効長が10mm長くなります(リベットタイプの挿し口リングを使用した切管に比べて)。そのため管切断位置は、有効長から10mm差し引いた位置とします。
   
 
   

管路の一体化長さの合計はどの程度まで良いのですか。また、長くなりすぎたときの対策はどうしたら良いですか。
   
 管路の一体化長さの合計は、最大50mとしています。もし、50mを超える場合には防護コンクリートを併用して一体化長さを短くすることを検討します。
 参考までにいくつかの事例を示します。
  (1)一体化長さを短くするために防護コンクリートを併用する場合
 
 
図1 一体化部に防護コンクリートを併用した場合
   
  (2)複雑な管路で一体化長さが重なるのを防ぐため、異形管部の不平均力を防護コンクリートで保持する場合
 
 
図2 複雑な管路における防護コンクリートの適用例
   
  (3)構造物の近傍に曲管部が配置されて、構造物周りがすべて離脱防止継手となることを防ぐため、継ぎ輪を2個使用して変位吸収性を高め、なおかつ、不平均力対策として防護コンクリートを設置する場合
 
 
図3 構造物近傍の曲管部に防護コンクリートを設置した例

RF形フランジとGF形フランジの使い分けと締め付けトルクについて教えて下さい。
   
1.RF形フランジとGF形フランジの使い分けについて
フランジ継手接合には、RF形−RF形(大平面座形)とRF形(大平面座形)−GF形(溝形)が規定されており、使用水圧によって使い分けします。
   
 
表1  使用水圧と継手組み合わせ
 
呼び圧力
継手組み合わせ
適用呼び径
最高使用圧力
(MPa)
RF形−RF形
RF形−GF形
7.5K(0.75MPa用)
75〜2600
1.27
10K(1.0MPa用)
×
75〜2600
1.4
16K(1.6MPa用)
×
75〜1500
2.2
20K(2.0MPa用)
×
75〜900
2.8
  備考 1.呼び圧力7.5Kフランジの最高使用圧力1.27MPaは静水頭75m+水撃水頭55mとする。
    2.表中○は適切、×は不適切を示す。
   
  高水圧用(呼び圧力10〜20K)には、水密性の高いRF形−GF形の組み合わせが適切である。
  (社)日本水道協会 水道施設耐震工法指針・解説(2009年度版 各論頁37)には、耐震性の面から水密性に優れたRF形−GF形の組み合わせが望ましいと記載されています。
  フランジの選定方法について
 フランジの選定は、一般的には最高使用圧力を設計水圧(静水圧+水撃圧)として行います。
(選定例)
1.静水圧0.7MPa、水撃圧0.5MPaの場合、設計水圧1.2MPaとなるため7.5Kフランジを選定。
2.静水圧0.7MPa、水撃圧0.6MPaの場合、設計水圧1.3MPaとなるため10Kフランジを選定。
   
  使用するガスケットは、下図に示すように、RF形−RF形の組み合わせにおいては、RF形ガスケットを用います。また、RF形−GF形の組み合わせにおいては、GF形ガスケット1号(メタルタッチの場合)、またはGF形ガスケット2号(メタルタッチでない場合)を用います。
 
   
  2.締め付けトルクについて
1)大平面座形(RF形−RF形)
RF形ガスケットを均等に圧縮し水密性を確保するために締め付けトルクで管理します。
呼び径75〜600ボルト標準締め付けトルクを表2に示します。
 
表2  大平面座形フランジのボルト標準締め付けトルク
 
呼び径
ボルトの呼び
標準締め付けトルク
(N・m)
75〜200
M16
60
250・300
M20
90
350・400
M22
120
450〜600
M24
260
   
  呼び径700以上については、ボルト締め付けトルクが大きくトルク管理をするには特殊なトルクレンチが必要となります。また、呼び径が大きくなると片締めが起こりやすくガスケットの均等な圧縮には十分な注意が必要であることから、当協会では、RF形−GF形の組み合わせの使用を推奨しています。
ただし、既設継手への接合などで、やむを得ずRF形−RF形の接合を行う場合には、表3に示す締め付けトルクを参考として下さい。
   
 
表3  大平面座形フランジのボルト締め付けトルク(参考値)
 
呼び径
ボルトの呼び
標準締め付けトルク
(N・m)
700〜1200
M30
570
1350・1500
M36
1200
   
  呼び径1600以上の場合には、さらにボルト締め付けトルクが大きくなるためトルク管理ができない場合もあることから、当協会では、RF形−GF形の組み合わせの使用を推奨しています。
   
  2)溝形(RF形−GF形) メタルタッチの場合
基本的にフランジ面間の隙間管理になりますが、更に60N・m以上の締め付けトルク管理も行います。
   
  3)溝形(RF形−GF形) メタルタッチでない場合
基本的にフランジ面間の隙間管理になりますが、すべてのボルトが容易にゆるまないことの確認を行います。
   
  なお、実際の接合に当たっては、当協会発行「フランジ形ダクタイル鉄管 接合要領書」をご覧下さい。(コチラよりダウンロードが可能です。)
   
   

露出配管の防護はどのようにすれば良いですか?
   
埋設配管では、水圧による不平均力対策として、管と土の摩擦や受働土圧を考慮し一体化長さの確保やコンクリート防護などを行います。
一方、露出配管では、管と土の摩擦や受働土圧が期待できないため、下記のような不平均力対策が必要となります。
   
  1.露出部の異形管を防護する方法
  水圧による不平均力により異形管部が動かないように、露出している全ての異形管部において不平均力が作用する箇所には、固定バンドやコンクリートなどを用いて不平均力対策を行います。
  なお、埋設部においても不平均力が作用する箇所には、一体化長さ等の防護が別途必要です。
   
 
 
図1 露出部の異形管を防護する場合の配管例
   
 
 
図2 露出部異形管の防護例
   
  2.露出した継手を全て一体化する方法
  NS形管等の耐震管であれば、露出した全ての継手にライナを入れて一体化します。
なお、埋設部においても不平均力が作用する箇所には、一体化長さ等の防護が別途必要です。
   
 
 
図3 露出した継手を全て一体化する場合の配管例

呼び径75〜300で土被りが0.6mより浅く埋設する場合の対策を教えて下さい。
   
土被りが0.6m以上の場合は路面荷重による上載荷重が分散し、等分布荷重として管に均等に作用します。しかし、土被りが0.6m未満では、路面荷重に対して、そのような効果が期待できないことから、コンクリートを巻き立てる等の防護策が必要となります。
   
  コンクリートを巻き立てた場合の検討例
  1.管軸方向の検討例
 
 
図1  縦断図
   
  上図のように、コンクリート全長を弾性床上の梁と考え、土被り、路面荷重による土圧によって生じる曲げモーメントに耐えられるような構造としてください。
この場合、外圧に対して管の強度は無視した考え方となります。
   
  2.断面方向の検討例
 
 
図2  断面図
   
  次式を満たす必要があります。
 
   
  この時も管体強度を無視しています。またコンクリート重量、管重量、水重に対する地耐力についても検討します。